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ゴロチマニア 

日比ようが勝手に稲垣吾郎さんを語ってます

稲垣吾郎ドラマ 六条伍銅シリーズ 王子様な生活③

 僕は六条伍銅という着ぐるみを被っている。演技をしている時は別だが、移動の時も楽屋に居る時もバラエティーでもインタビューでも、常に六条伍銅だ。エレガンスでノーブルでスマート。ある雑誌の取材で、インタビュアーの人にこう聞かれた。

「六条伍銅でいるのって、疲れませんか?」

 僕はこう答えた。

「ファンタジーですから」

 

 この着ぐるみをいつ脱ぐかって?まあまあ、そこはちょっとしたからくりがあって・・・。

 

 移動の車の中で吉川マネージャーとこれからの予定を確認する。

「今日のこの後のスケジュールは?」

「これから雑誌のインタビューです。舞台の宣伝入れてください。来週から舞台稽古入るんで、夜はラジオ2週間分録ります」

「2週間分?話す事あるかな~」

 ラジオは15年やっている。10分の帯番組なので通常は1週間分録るのだが、スケジュールの都合でたまに2週間分になることがある。ちょっとネタに困る時は、趣味の陶芸やゴルフの話をする。たまにはデートプランや、好みの女性の話なんかもする。結構リスナーからは、女性があこがれるような僕のデートプランは、ドラマのようだと評判が良い。

 

 雑誌のインタビューは1時間程度で終わった。終わり際にインタビュアーの人が言った。

「今日はありがとうございました。そう言えば、先月三崎さんのインタビューをしたのですが、まだ六条さんに思いがあるような事おっしゃってたので、今日の結婚報道にびっくりしちゃいました。もちろんオフレコで」

「あはは、とんだマリオネットだ。さすが女優だ」

「マジっぽい感じでしたよ。ただ、『私じゃあ務まらないわ』とおっしゃって笑ってました。それじゃあ、失礼します」

 僕たちのやり取りを聞いていた吉川さんが小声で聞いてきた。

「一体、どんな付き合い方してたんですか?」

「う~ん・・・」

「ああって~、はぐらかす。伍銅さん、私40歳の独身女性です。子供一人いますけど・・。でも、年的に私と付き合っても良いんですよ。まあ、無理でしょうけど」

「そんなことないよ。女性はみんな魅力的ですから」

「どこまで本気か分からないです。そこが六条伍銅か。マネージャーの私にも伍銅さんの素の部分、見せてくれないんですね!って、それが素だったりして」

 吉川さんが少しすねたように言った。

 そう、それが素なんだ。僕はれいとの恋愛期間の事を思い出していた。