カウンセリングのビタミンC

生きると言う格闘技に一休みを。

おぼんこぼんに見る、嫌いの裏側

 水曜日のダウンタウンで2週に渡り放送された、おぼんこぼんの仲直り企画。その様子を見ていてふと思った。人の感情は難しく、そして単純だと。

 

 漫才協会の理事選挙で、こぼんに負けたおぼん。安いパンを若手に差し入れして票を稼いだこぼんに、今まで漫才協会に尽くした自分が負けたのが気に入らないとふてくされて、漫才協会や東洋館を勝手に休んだおぼん。これが決定打になって、本格的な仲たがいに進んだようだ。

 

 常にこぼんに謝罪を求めるおぼん。こぼんに対する言動も、いつも偉そうで見ていて腹が立つ。こぼん以外のスタッフやナイツには上機嫌で語るが、いざこぼんと向き合うと、じぶんにすり寄って来ないこぼんに苛立ちをぶつける。

 

 一方こぼんは、常に平坦で、おぼんの面倒な性格をやり過ごしているように見える。よく猫が、喧嘩にならないように目を合わせなかったり、目を閉じて遮断するかのように、常に硬い表情でじっと耐えている。

 

 

 両者を見ていると、人の感情は複雑で難しいと思ったが、見終わって数日経つと、おぼんの本心が手に取るように分かった気がした。

 

 おぼんは、こぼんが好きで好きでたまらないんだと!

 大好きなこぼんに自分の方を向いていて欲しいし、こぼんによいしょされて、いい気分でいたい。ねえねえ、こぼんちゃんも僕の事大好きでしょ!僕の事が一番だよね?そうでしょ!そんな心の声が聞こえてくるようだ。

 素直な子供なら、こぼんちゃんと面白い漫才やるのが、僕の一番なんだ、だから仲直りしようよ!となるのだが、いい年した大人の意地の張り合い。大好きなこぼんだからこそ、自分の方を向いて欲しくて、いざ顔を見ると高圧的な態度になる。

 もし、こぼんの方から、おぼんちゃん、ごめんね。おぼんちゃんがいてくれないとダメなんだよ。なんて言われたら、仕方ないな~の体で仲直りするのにと思っている、心の中で小躍りしながらなのだろう。

 ところが、こぼんの方は、勿論おぼんを大切に思っているが、おぼんの面倒な性格に辟易している様子だ。

 

 結局最後は、本当にこぼんと最後にしたくないおぼんが、少し素直になって、それでもまだ上からの言動ではあったが、おぼんなりの最大の譲歩なのだろうが、こぼんに歩み寄って関係が修復されたようだ。

 

 自分の過去を思い起こしても、確かにつまらない意地の張り合いが、人間関係をつまらなくさせたと気付いた。

 

 人間は昔から変わらない。ことわざにある、可愛さ余って憎さ百倍。

 

 おぼんこぼん、もう喧嘩しないでね。