カウンセリングのビタミンC

生きると言う格闘技に一休みを。

ホドちゃん、病院へ行く!

 我が家の癒しであり、スーパーアイドルのホドちゃん(ジャンガリアンハムスター)が、金曜日の午後から元気がない。何よりも大好きなひまわりの種を食べない。いつも大急ぎで食いつくのに、何度目の前に出しても、まるで嫌いなエサのように無視する。何となく、右の頬がちょっと腫れている。勿論頬袋を持っている動物なので、頬が膨らむのは当然なのだが、エサが入っている時とは違う腫れ方だ。

 はじめは、隅っこでじっとしているし、呼んでも来ないので、暑かったので熱中症かな?と思ったが、どうもそうではなさそうだ。大大大好きなひまわりの種を食べないのは、どこか口の中が痛いからでは?ほっておいて欲しいと背中を向けて丸まっているホドちゃん。心配の中夜が明けた。

 いつもは朝方3時頃から、回し車を回したり、柵をガジガジかじっているホドちゃんがハウスの中でじっとしている。心配して覗くと、右頬の他に右目も半分閉じ掛かっており毛並みも悪い。前日に調べてはいたが、やはり病院へ連れて行くしかない!

 夫の知り合いで、ハムスターを飼った人がいたが、3カ月で死んでしまったと聞いた。頬袋の炎症で、病院に掛かっていたが駄目だったらしい。

 

 休みの土曜日なので、夫も子どもも起きて来ない。間もなく11時なる。痺れを切らした私は子どもを叩き起こし、きれいなお菓子の箱にホドちゃんとハウスの中のお布団を入れ、財布に虎の子2万円を入れて、子どもと一緒に病院へ向かった。ハムスターを診察してくれる動物病院は、自宅の近くに3軒ほどあったが、最初に向かった一番近い病院は、閉院していた。慌てて次の病院へ向かい受付を済ませた。呼び出し音の鳴る番号札を受け取り車の中で待機。ホドちゃんは落ち着かないのか、箱の中でガサガサ動いている。

 病院の周辺には、順番待ちの車が10台ほどいて、多くはワンちゃんで飼い主さんが呼ばれるまでワンちゃんをリードを付けて病院周囲を歩かせている。病院の向かえは、ほど良い空き地になっている。

 20分くらいたって呼び出し音が鳴った。ホドちゃんを連れて病院の中へ入ると、

「4番のお部屋にどうぞ」

と言われ、ノックして入った。先生と動物看護師さんがいて、看護師から

「体重量ります」

と言われた。箱からホドちゃんを出してスケールの上に置かれたタッパーに乗せる。「46グラムです」

 そう聞いてちょっと驚いた。実はホドちゃんはちょっと肥満児で、ずっと53から56グラムの間だった。それが一気に46グラムとは?ただこれでもジャンガリアンハムスターにしては、重たい方だ。先生が、

「46?大柄だね。見る限りは、それ程太ってないけど」

と言った。

「昨日から、ちょっとおかしくて。ひまわりの種を食べないんです」

 私がそう言うと

「そりゃ、大変だ!!」

 先生が言った。そう獣医が言うほど、ハムスターがひまわりの種を食べないのは大事なのだ。先生がホドちゃんの口の中を見たり、頬袋を確認したりする中、手でイヤイヤするもののおとなしくされるがままのホドちゃん。

「この子、かじらないね~」

と、先生が感心したように言う。そう、ホドちゃんは全くかじらない子なのだ。我が家に来た頃はかじったし、盛りが付いた時はかなりかじった。だがその後は一切かじらない。家族の手に乗っても指を舐める事はあってもかじる事はなかった。獣医さんにも、さすがに舐める事はしないが絶対かじらない。

「確かに、右の頬袋は使えてないね。感染してる可能性は高いけど、この後腫れが大きくなったら腫瘍の可能性もある。とりあえず抗生剤出すから、飲ませて様子見て下さい」

「スポイトか何かで飲ませるんですか?」

と聞くと、

「目薬の入れ物に入れて出すので、口の中に2滴くらい入れて飲ませて。この子なら飲ませられるでしょ。こんなにいい子だから」

 そう言われて、思わず顔がにやける。

「全然かじらないんです!」

 自慢げに余計な一言を言って診察室を出た。

 昨日2回、今朝1回薬を飲ませた。でもやはりひまわりの種は食べず、ピザ用チーズを1本手に持って食べて、ほんのちょっとのキャベツは食べたが、あとは水を飲んでは砂浴びをして、毛づくろいをして、またじっと丸くなっている。心配で心配でたまらない。先生にも、

「結構なお歳だね」

と言われたし。1歳半。人間なら還暦くらいか。

 

 ホドちゃん、早く元気になってひまわりの種食べようね!

 

 1500円で買ったジャンガリアンハムスター。昨日の診察代は思ったより安かったが、本体のお値段より高い、2475円。だが、お金ではないホドちゃん愛が巻き起こっている。