カウンセリングのビタミンC

生きると言う格闘技に一休みを。

夫の赤いパーカ―

今週のお題「赤いもの」

 

 子どもの頃、赤が好きだった。服も持ち物も何でも赤だった。中学生の頃友だちと服を買いに行った。コーデュロイのサロペットスカート。お揃いで買ったが、彼女は多分ブルーで私は赤だった。

 年齢を重ねると洋服の赤は買わなくなった。手袋やマフラーなどの小物も段々黒やカーキなどを選ぶようになった。雑貨小物もピンクの方が好きになり赤離れが起こった。

 赤い服や靴は、成人すると現実的ではなくなった。バッグも赤だと目立ちすぎる。いつしか赤は、子どもの色の認識になっていた。

 

 夫と知り合った時、夫は赤が好きだと言った。車や電話などは白・黒だが、私服の赤の多さに驚いた。赤いシャツ(ほぼ赤を基調にしたチェックだが)、赤のトレーナー、赤のジャンパー、恥ずかしげもなく着るその勇気。靴下が赤だったりもする。聞くと本人は野球は特に好きでもなくやりもしないが、夫の父親がカープファンで子どもの頃カープの赤い野球帽を良く被っていたらしい。夫の赤好きの起源はそこにあるのかも知れない。

 夫のたばこがマルボロなのはパッケージが赤だからか?

 

 結婚して数年経った頃、夫が赤いパーカーを持って帰って来た。どうしたのか聞くと、友人が持っていたから、赤が好きだからくれ!と言って貰ってきたと言う。欲しいか?30歳過ぎの男が?赤のパーカー!

 あれから10年近く経った。先日の衆議院議員選挙の前日二人で期日前投票に行った。夫はその赤いパーカーを着ていた。本人が好きなのだからとやかく言わないが、もう50歳手前なのにと思いつつも、好きな赤を堂々と着る姿に感服する。似合うかどうかは全く別だが。選挙に赤。昔なら共産党か!と突っ込まれそうだが、派手好きとは違う赤好きの夫。せめて夫が代表取締役になった会社は赤ではなく黒であって欲しい。