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断捨離は心の整理

お題「断捨離」

 

 私は、整理収納アドバイザー2級を持っている。5時間ほどの講習を受けて3万円ほど払って取った資格だ。役には立っていない。そしてこの資格を取ったからと言って、家が片付く事もない。ただ一つだけ良く分かった事がある。家が片付かない理由はただ一つ。物が多すぎる事だ。

 

 断捨離。まさしく断って、捨てて、離す事だ。引越しや、結婚、進学、そして死亡などでその機会がやって来る。

 

 数カ月前、夫の父が亡くなった。突然死だったのでてんやわんやだった。家の中が片付いていない中、葬儀の準備や死亡手続きなど。初七日後はそれこそ断捨離的に物の整理が行われた。父の物は勿論だが、問題は母の方だ。元々おびただしい衣装持ちで片付け下手。部屋中溢れんばかりの物・物・物。夫の姉たちがガンガンここぞとばかりに母の物を捨てたようだ。

 

 夫の実家に行くと、台所にある食卓テーブルの天板を見た事が無かった。物が全面に乗っかているからだ。階段の一段一段に何かかにか置いてあり、玄関は靴の置き場の無い状況で、大きな冷凍庫の奥底には何が入っているのか?パンドラの箱だ。

 

 正直私は他人なので、何も言わないし手も出さない。実際夫の姉が母のお高いTシャツを捨てたらしく、母は姉に片づけて欲しくないと言っていた。私が捨てたら大変な事になる。2万円したと言うTシャツ。そんな風に見えないから捨てられる。いつも何着てたかピンとこない程、大した物を着ていない。だが実は高い物が好きなのできっとそれなりのお値段なんだと思うが、要するにこれはセンスの問題なのかも知れない。

 

 断捨離にはセンスが必要だ。センスのある服が5着ほどあればいいし、センスがあれば物で溢れている空間を素敵だとは思わないはずだ。

 確かに捨ててしまった後で、「ああ、あれ捨てなきゃよかった!」と後悔した事はある!だがそれ以上に、食卓テーブルをテーブルとして使えない事や、何が入っているのか分からない冷凍庫に毎月電気代を払っている事の方が不利益だ。大体いつもあった物を探しだせず、必要な時は買う羽目になる。

 

 終活と断捨離はセットの様になっている。残された人が処分に手を煩わされる事の無いように自分で整理する。結局あの世には何も持って行けないのだから。

 

 断捨離は物の整理をすると同時に、自分の心を整理するものだと思う。